消化器内科医を目指す研修医の皆さん、私達日本医科大学消化器内科学は日常遭遇する消化管疾患のみならず、胆管膵疾患、門脈圧亢進症の治療など幅広い消化器疾患診療に従事しています。
その中でも、食道運動機能検査を通じたGERD疾患診療、機能性胃腸症診療、早期胃癌、大腸癌に対する内視鏡治療、消化器癌化学療法、カプセル内視鏡・ダブルバルーン内視鏡を用いた小腸疾患診療、ウイルス性肝炎・肝硬変に対する治療戦略、門脈圧亢進症に伴う肺高血圧症などが私達の得意とする領域であり、全国的にも知られています。これらの領域を専門とする多くのスタッフにより、充実した研修プログラムが可能になっています。
平成30年より全国的に内科専攻医制度が始まりました。大学によって少しずつシステムが異なります。当院の場合、後期研修1年目(卒後3年目)のうち最初の4ヶ月間は付属病院消化器・肝臓内科をまわり、5ヶ月目から他の科をまわり専攻医として必要な症例を集めます。研修医の時にどのくらいの症例を集めたか個人によって違いますので、各人足りない部分だけをまわり症例を集めます。症例が充足したら、その後は2年目が終わるまで付属病院消化器・肝臓内科で研修し、なるべく多くの消化器疾患を経験してもらいます。また、内視鏡センターに半年間専従し、上部・下部内視鏡検査などの基本的な手技を習得することに専念してもらいます。3年目は消化器内科学の関連施設で1年間研修をします。この3年間を通じて消化器内科医として必要な診療知識・手技を修得することが可能です (詳しくは後期専門研修プログラムをご参照ください)。また、平成24年度より、大学院専攻の分野「消化器内科学」としても新しいスタートを切りました。大学院をめざす場合も充実した研究生活を送ることが可能です(詳しくは大学院についてをご参照ください)。
消化器内科は現在、食道、胃、小腸・大腸、肝胆膵、内視鏡診断治療、化学療法の6つ診療研究グループで構成されています。その成果は世界で最もレベルが高いとされる米国消化器病週間および欧州消化器病週間に私達日本医科大学消化器内科学から年間15演題以上が採択されており、私達の研究レベルの高さは世界で実証されています。
さあ皆さん、来年度から私達日本医科大学消化器内科学の一員として、専門研修プログラム(後期)に参加しましょう。私達は皆さんの入局を心待ちにしています。
募集要項
募集内容 | 2025年度専門研修(後期) |
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応募資格 | 2025年3月末で初期臨床研修修了見込みの医師 |
募集人数 | 上限なし |
処遇 | 日本医科大学付属病院就業規則等に基づく |
勤務地 | 日本医科大学付属病院 消化器・肝臓内科 |
応募手順 | 医局担当者に事前に連絡してください |
担当 | 金子 恵子 (日本医科大学付属病院 消化器・肝臓内科 医局長) |
※詳細は日本医科大学付属病院臨床研修センターホームページをご参照ください。 |
Q&A
- 日本医科大学消化器内科学は他の病院とどうちがうの?
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私達日本医科大学消化器内科学は、食道・胃・小腸・大腸の口から肛門までの全消化管と肝胆膵の消化器全ての臓器をカバーしています。大学や病院によっては、消化管と肝胆膵が別部門として分かれていたり、最近では内視鏡だけに特化した施設もありますが、当教室は、消化器疾患の全範囲を網羅しています。つまり、全ての消化器臓器について良性・悪性を問わず広範囲に診療し、もちろん診断のみならず治療も行います。検査も、内視鏡や超音波、造影検査など消化器に関する全ての検査を自分たちで行っており、幅広い範囲をカバーして診療することで、完全無欠の消化器内科医を育成する充実した研修プログラムが可能となっています。
- 内視鏡をしたことがないのですが入局できますか?
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全く問題ありません。実際、入局時に内視鏡に触れた経験がない先生が大多数であり、そのような先生方に十分な教育体制を提供できると自負しています。当教室には、最新の上部・下部内視鏡シミュレーターはもちろんのこと、専門医師の指導のもと、上部・下部内視鏡検査からESD、ERCP、EUSまで、初心者からでも丁寧に指導していきます。また、当教室での後期研修の特徴として、専攻医として症例を集め終わり次第、順次、6ヶ月間内視鏡センターに専従するトレーニング期間を整えています。この6か月間は病棟フリーであり、多忙な病棟業務などから解放され、毎日が内視鏡検査漬けになりますので、日本中どこの後期研修医よりもはやく内視鏡医として活躍できるようになることをお約束します。
- 施設や設備は新しいですか?
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2018年1月に日本医科大学付属病院がグランドオープンし、最新の内視鏡機器を擁する内視鏡センターも併設されるなど、最新設備の中で最先端の医療を提供できるようになっています。もちろん清潔な当直室やシャワー室も完備されています。
- 後期研修カリキュラムではどんな病院へ行くの?
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新専門医制度に則って、3、4年目は日本医科大学付属病院および付属3病院での研修を経て、5年目で関連病院(連携施設)への派遣をするという形となります。付属3病院は、東京都多摩市(多摩永山病院)、神奈川県川崎市(武蔵小杉病院)、千葉県印西市(千葉北総病院)に所在し、いずれも付属病院(東京都文京区)から通勤圏内であるため、引っ越しの必要はありません。また、当教室は、関連病院が豊富であり、5年目の派遣についても希望に応えることが可能です。今年度の先生方も、希望通りの施設での研修が可能となっています。
- 選考方法は筆記試験ですか?
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例年、先着順としていますが、入局希望者が、プログラムの予定募集人数に達した場合には、面接・筆記試験・小論文などを実施する場合があります。日本医科大学付属病院の内科専攻医枠には限りがあり例年夏までに内定するので、当医局に興味がある先生は、医局長()までお気軽にご連絡ください。
- 毎年、何名程度入局していますか?
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7-8名です。
- 他大学出身ですが日本医科大学出身以外も入局可能でしょうか?
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出身大学は問いません。実際、直近の入局者の約半数は他大学出身です。もちろん教室内に学閥なども一切なく、公平・平等にしていますので安心して仕事ができ、居心地が良いと思います。患者さんのために誠実に尽くし、やる気がある人ならばどなたでも大歓迎です。
- 医学部卒業後5年以上たっていますが、入局可能ですか?
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入局は、卒後3年目以上でしたら可能です。他院で後期研修医として研修後に、当教室に入局希望の方も大歓迎です。ご家族の転勤に伴い上京し、時限的に当教室に勤務される方もいます。多種多様なキャリアプランに対応していますので、まずは、遠慮なく、医局長 金子()までお気軽にご相談下さい。
- 大学病院ですが症例を経験できますか?
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当教室の日本医科大学付属病院における入院患者数ならびに救急車応需数は、常にトップクラスであり、症例が不足することは絶対にありません。また、連携施設群の中には日本医科大学の持つ付属 3病院が含まれており,ここでは適切な指導医のもとでSubspecialty 分野のみならずGenerality を持つ内科診療や地域医療も研修できるという特徴があります。
- 当直はどのような体制ですか?
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一人あたりの当直は月に3回程度です。また、日本医科大学付属病院では、診療科別に当直体制を敷いており、全診療科合わせて40名以上の医師が当直しています。当直中に施行したCTの読影について放射線科当直医に相談することや、悩ましい心電図を循環器内科当直医に相談すること、急変に伴い集中治療室(ICU)へ入室することなども、必要に応じて日常的に行われています。さらに、当教室では、当直医とは別に、オンコールとして助教・医員以上で分担し、消化管内視鏡医2名(上部・下部内視鏡など)、肝胆膵疾患医2名(緊急ERCP、PTGBD、劇症肝炎など)、ダブルバルーン内視鏡医1名が、24時間365日当直医をバックアップする体制を整えており、安心して当直することが可能です。
- 大学病院は給料が安いと聞きました?
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付属病院より本給(240,000円~)、当直手当(9,600円~)、救急患者の入院(5,000円/件)及び緊急手術加算等が支給されます。また規定の範囲内で平日の外勤や、希望に応じて外勤当直を行うことも認められています。年収は市中病院の同学年医師と同等もしくはそれ以上であり、都内で生活するために十分な生活費を賄うことができます。
- 日本医科大学消化器内科学にはどうやってはいるの?病院見学や相談の窓口はどこですか?
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まずはお気軽に医局長 金子()に御連絡ください。病院見学の調整や個人的に相談などあれば、適宜御対応させて頂きます。